狂言の中のスーパースター的存在。
職業としては主人や大名に仕える家来で、曲により小賢しかったり、健気だったり、しっかり者だったり、おろかだったりとさまざまな性格を持つ。
どんな状況でも生き抜くたくましさと愛嬌に溢れ、一生懸命なほど滑稽に見えるという、狂言そのものを象徴するようなキャラクター。
山野で修行を重ねる仏教の修験者。
「野に伏し山に伏し、あるいは岩木を枕とし、難行苦行捨身の行いをするによって、その奇特には、今目の前を飛ぶ鳥も、祈り落とす程の行力」を得たと自称するが、狂言ではその力を発揮できずに失敗することが多い。
狂言に登場する女性たちは、強くたくましくバイタリティに富んでいる。
「わわしい女」と呼ばれる彼女たちは、「ええ、腹立ちや腹立ちや」と怒りを爆発させつつ、頼りにならない夫を支える健気な存在。
愛あればこそのわわしさなのである。